当館では、東洋的でユニークな造形世界によって、見る人を楽しませる「菅創吉」、水墨画の筆致と色彩の変化を重視したエネルギッシュな作風の「長﨑莫人」を中心に、900点近い美術品を収蔵しています。収蔵品は年間を通して、季節や行事に合わせて館内に展示されています。また、収蔵品を紹介する展覧会も開催しており、市民の皆様が気軽にアートに触れられる機会を創出しています。
各作品の解説は、南砺市広報『広報なんと』内「南砺市の文化財と美術品のご紹介」というコーナーで当館学芸員が執筆したものです。(2020.4月号で当コーナーは終了しています。)
菅 創吉(すが そうきち)
姫路市に生まれる。一時神戸で日本画家の秋吉蘇月に学んだが、ほとんど独学で絵を描いていた。1938年満州鉄道に入社、広報関係の仕事の中でポスターの図案などを担当した。戦後は神戸に住み、神戸新聞に漫画やコラムを連載し、個展なども開催した。1963年、58歳で 渡米し、ニューヨークを拠点に10年間にわたり滞在。廃品を利用した立体(オブジェ)にも取り組むなど、刺激的な創作活動を行い高い評価を得る。1982年、静岡県伊東市・池田20世紀美術館にて「菅 創吉の世界展」開催中、逝去。作品の数々は東洋的でモノクロームの色調を主体としたユニークな造形世界で知られ、そのユーモラスな感覚は見る人を楽しませてくれる。
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長﨑 莫人(ながさき ばくじん)
朝日町出身。水墨画の筆致と色彩の変化を重視したエネルギッシュな精神的表現で、近代日本画の改革に貢献。1958年に岩崎巴人、谷口山郷、のむら清六らと「日本表現派」を結成し、従来の日本画の概念を覆す独自の技法と鮮烈な画風で業界の革新を目指した。1967年。日本表現派を退会した後は、中国、インドを旅し、シルクロードの石佛やヒマラヤの雄大な山に情熱を向け、現在も旺盛な制作活動を続けている。
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アトリウムについて
当館では収蔵品を展示する廊下を「アトリウム」と呼んでいます。
立体を中心とした常設作品、季節や行事に合わせた作品を展示しています。
廊下のアーチに沿って回ると、1階から6階までの作品を楽しむことができます。